专利摘要:
本発明は、植物成分の抽出のための方法であって、a)植物材料を粉砕し、b)粉砕した植物材料に溶媒を加え、c)粉砕した植物材料と溶媒の混合物を、95〜150℃で5〜300秒の期間にわたり超高温処理に供することを含む方法に関する。
公开号:JP2011506713A
申请号:JP2010538500
申请日:2008-12-16
公开日:2011-03-03
发明作者:バウアーライン,ミヒャエル;ミラー,ジョセフ
申请人:バイエル・クロップサイエンス・アーゲーBayer Cropscience Ag;
IPC主号:A23L5-20
专利说明:

[0001] 本発明は、短期間に行われる植物成分の抽出のための方法に関する。]
[0002] 植物成分の抽出のための最近の方法は、主として、並流原理または向流原理に従って行われる。例えば、EP627490は、チコリ根からのイヌリンの向流抽出を記載している。]
[0003] EP792646は、Solanum lycocarpumの抽出物から向流抽出によって得られうる皮膚用の化粧品または薬学的組成物に関する。]
[0004] DE3603678においては、多段階方法における搾りおよび抽出の組み合わせを行う。ここでは、第1段階において、乾燥していないアルカロイド植物片を、適当なプレスを使用して搾り、そして得られる搾りカスを2段階方法において水で向流抽出する。]
[0005] 最近の並流および向流抽出法は、比較的長い期間を必要とする。したがって、本発明の目的は、植物成分の改良された、特に時間を節約した抽出方法を提供することであった。]
[0006] 並流または向流原理を使用しない植物成分の抽出のための他の方法がある。しばしば、これらの方法は、時間がかかりおよび/または比較的高い温度を使用し、これはより高いエネルギー消費をもたらす。]
[0007] EP−A0787745は、粉砕した塊茎を沸騰水に移しそして10〜15分間抽出する、キクイモ(Jerusalem artichoke)塊茎の抽出を開示している。]
[0008] US2004176647は、熱水処理を使用して残留植物材料からフェノール化合物を抽出する方法を開示している。熱水処理は、閉じた反応器中で粗残留植物材料を熱水と接触させることに基づいており、下記の工程:a)処理されるべき物質を閉じた反応器中で水と接触させ、b)攪拌し、c)水が液相に維持されるような圧力で180〜240℃に加熱し;d)混合物を4〜30分の期間絶えず攪拌し;そしてe)反応器を約40℃に冷却し、混合物を取り出し、ろ過しそして液体画分を回収する工程を含む。]
[0009] JP−A2006199651は、植物材料を粉砕しそして82℃で10分間50%エタノールで抽出する、特定の植物からの繊維芽細胞増殖因子5阻害剤の抽出を記載している。]
[0010] 本発明は、植物成分の抽出のための方法であって、
a)植物材料を粉砕し、
b)粉砕した植物材料に溶媒を加え、
c)粉砕した植物材料および溶媒の混合物を、95〜150℃で5〜300秒
の期間にわたり超高温処理に供することを含む、方法に関する。]
[0011] 超高温処理による本発明に従う抽出は有利である。なぜならば、それは、非常に短い時間に完了される方法であるからである。熱交換装置を使用する向流法における抽出は、少なくとも30〜40分の期間を必要とするが、通常90分以上を必要とする。]
[0012] 本発明における「超高温」という用語は、少なくとも95℃の温度を意味する。本発明の特定の態様においては、用語「超高温」は、少なくとも100℃または少なくとも110℃の温度も意味することができる。]
[0013] 本発明に従う方法の短い抽出時間の結果として、所望の植物成分に関するより少ない酸化および分解プロセスが生じ、その結果として収率は増加し、副生物は回避される。]
[0014] 更に、非常に短い抽出時間の結果として、最終生成物に不利に影響しそして除去されなければならない、しばしば存在する植物フェノールの酸化による着色はより少なく起こる。]
[0015] 超高温処理は、少なくとも95℃の温度で行われ、その結果として、植物成分は、植物材料から溶媒に移され、そして同時に、酵素および微生物は不活性化される。この態様においては、本発明に従う方法の利点は、所望の成分の抽出ならびに酵素および微生物の不活性化が、植物原料が粉砕された後一つの工程で行われるということである。超高温処理(UHT)は、これまで、酵素の不活性化および植物原料からの植物成分の抽出のためではなくて、大抵は後のプロセス工程において、微生物の不活性化のためにのみ使用されてきた。酵素の不活性化は変性によって生じる。早期のプロセス段階における変性は有利である。何故ならば、所望の植物成分を分解することができる酵素が無害にされるからである。]
[0016] 本発明の他の利益は、超高温処理を95〜150℃で行うということである。植物成分の抽出のための他の方法は、より多くのエネルギーを消費するより高い温度を使用する。]
[0017] 最後に、本発明にしたがう方法においては、慣用の向流法の場合におけるよりも少ない化学薬品が抽出混合物のpHを調節するために必要であることが見出された。慣用の向流法においては、pHのばらつきがより大きく、そして定期的に化学薬品を加えることにより一様にされなければならないということが見出された。これは、多分ポリフェノールの遊離およびそれらの酸化によるものである。本発明に従う方法おける抽出混合物は比較的pH安定性である。]
[0018] 本発明の目的のために、用語「植物材料」は、所望の植物成分を含む植物のすべてを指す。果実、花、種子、塊茎、葉、柄、樹皮、根または茎またはその混合物が特に好ましい。]
[0019] 植物材料の粉砕は、当業者に知られているすべての装置を使用して行うことができる。例えば、シュレッダー、チョッパー、(裁断)ミル、ダイサーを挙げることができる。粉砕は、酸化および分解を回避するために、物質および機械の可能な最も低い温度、好ましくは<10℃で行うべきである。粉砕は、粗から微細までいくつかの段階で行うことができる。粉砕の完了の後、UHTプロセスにおいて粉砕された植物材料と溶媒の混合物の取り扱いを可能とする粒子サイズが提示されなければならない。]
[0020] 適当な溶媒は、植物成分用の抽出溶媒として知られているすべての溶媒である。好ましい溶媒は、少なくとも部分的に水溶性の成分の抽出のための水である。水は、その後の食品用途に安全であり、低コストで入手可能でありそして不燃性である。より良好な収率を達成するために、水に非極性の共溶媒を加えるのが有利でありうる。好ましい共溶媒は、例えばエタノール、プロパノール、イソプロパノールなどのアルコールである。抽出されるべき物質が食品として使用されるべきであるならば、エタノールは最も好ましい。添加は、好ましくは、全溶媒混合物を基準として共溶媒18容量%以下の量で行う。]
[0021] 系(植物、抽出されるべき成分)に依存して、植物成分の抽出および液相中の植物成分の安定化を促進するために界面活性剤を加えることも可能である。これは、特に、例えばテルペンなどの非極性成分の場合に当てはまる。適当な界面活性剤は、アニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤またはカチオン界面活性剤である。]
[0022] アニオン界面活性剤の例は、せっけん、アルキルベンゼンスルホネート、アルカンスルホネート、オレフィンスルホネート、アルキルエーテルスルホネート、グリセロールエーテルスルホネート、α−メチルエステルスルホネート、スルホ脂肪酸、アルキルサルフェート、脂肪アルコールエーテルサルフェート、グリセロールエーテルサルフェート、脂肪酸エーテルサルフェート、ヒドロキシ混合エーテルサルフェート、モノグリセリド(エーテル)サルフェート、脂肪酸アミド(エーテル)サルフェート、モノ−およびジアルキルスルホスクシネート、モノ−およびジアルキルスルホスクシンナメート、スルホトリグリセリド、アミドせっけん、エーテルカルボン酸およびその塩、脂肪酸イソチオネート、脂肪酸サルコシネート、脂肪酸タウリド、N−アシルアミノ酸、例えばアシルラクチレート、アシルタートレート、アシルグルタメートおよびアシルアスパルテート、アルキルオリゴグルコシドサルフェート、タンパク質脂肪酸縮合物(特に、小麦をベースとする植物製品)およびアルキル(エーテル)ホスフェートである。]
[0023] 非イオン界面活性剤の典型的な例は、脂肪アルコールポリグリコールエーテル、アルキルフェノールポリグリコールエーテル、脂肪酸ポリグリコールエステル、脂肪酸アミドポリグリコールエーテル、脂肪アミンポリグリコールエーテル、アルコキシル化トリグリセリド、混合エーテルおよび混合ホルマール、場合により部分的に酸化されたアルキル(アルケニル)オリゴグリコシドおよびグルクロン酸誘導体、脂肪酸N−アルキルグルカミド、タンパク質加水分解物、ポリオール脂肪酸エステル、糖エステル、ソルビタンエステル、ポリソルベートおよびアミンオキシドである。]
[0024] カチオン界面活性剤の典型的な例は、第四級アンモニウム化合物、例えばジメチルジステアリルアンモニウムクロリド、およびエステルクアット(ester quats)、特に第四級化脂肪酸トリアルカノールアミンエステル塩である。両性および両性イオン界面活性剤の典型的な例は、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、アミノプロピオネート、アミノグリシネート、イミダゾリニウムベタインおよびスルホベタインである。]
[0025] 特定された界面活性剤は、独占的に知られている化合物である。これらの物質の構造および製造に関しては、適切な概論著作、例えば、J. Falbe (ed.), "Surfactants in Consumer Products", Springer Verlag, Berlin, 1987, pp. 54-124, or J. falber (ed.), "Katalysatoren, Tenside und Mineraloladditve" [Catalysts, surfactants and mineral oil additives], Thieme Verlag, Stuttgart, 1978, pp. 123-217を参照されたい。]
[0026] システム(植物のタイプ、成分のタイプ)に依存してそして使用される熱交換装置に依存して、植物材料対溶媒の比は、装置を通る適当な流れを可能とするように設定されるべきである。]
[0027] 溶媒は、粉砕期間中加えることができるかまたはその後または超高温処理の直前に加えることができ、いずれにせよ当業者は予め与えられたシステムに依存して決定する。]
[0028] 本方法の更なる態様においては、UHT処理期間は、5〜200秒、好ましくは5〜150秒、更に好ましくは、5〜100秒、なお更に好ましくは5〜60秒、特に好ましくは5〜50秒、または10〜50秒、なお更に好ましくは5〜30秒、または更に10〜30秒、最も好ましくは5〜25秒または更に10〜25秒である。]
[0029] UHT処理は、本発明の特定の態様において100〜150℃、更に好ましくは110〜150℃の温度で行われる。他の態様においては、UHT処理は、95〜140℃、好ましくは100〜140℃、最も好ましくは110〜140℃の温度で行われる。更に他の態様においては、UHT処理は、95〜130℃、好ましくは100〜130℃、最も好ましくは110〜130℃の温度で行われる。これらの温度範囲の各々は、上記に特定された時間期間の各々と組み合わせることができる。]
[0030] 本発明の更なる態様においては、超高温処理は、熱交換装置をとおして間接的に行われる。間接UHT法においては、熱交換媒体、例えば水またはスチームは粉砕された植物材料と溶媒の抽出混合物と直接接触しない。熱交換装置は、好ましくはプレート熱交換器または管状熱交換器である。しかしながら、当業者に知られている他の熱交換装置を使用することも可能である。分離表面として働くのは、プレート熱交換器の場合にはプレートであり、管状熱交換器の場合には管束である。UHT処理の上記した温度および期間が使用される。間接UHT処理の場合には、UHT処理時間期間は、最大UHT処理温度における粉砕された植物材料と溶媒の混合物の滞留時間を意味するものとして理解されるべきである。熱交換装置における混合物の全滞留時間は、例えば管状熱交換器の場合には、通常より長い。何故ならば、それぞれ、入り口および出口で最大温度にすぐに到着しないかまたは最大温度にもはや到達しないからである。]
[0031] 本発明の特定の態様においては、超高温処理は、熱交換装置が使用されるとき向流法において行われる。この態様は非常に有利である。何故ならば既知の方法は本発明におけるよりもはるかに長い期間、通常90分以上を必要とするからである。]
[0032] 本発明の他の態様においては、超高温処理は、熱交換装置における並流法において行われうる。]
[0033] 本発明の更なる態様においては、超高温処理は、直接スチーム導入により行われる。この方法においては、スチームは、粉砕された植物材料と溶媒の抽出混合物に直接圧力下に導入される。UHT処理の上記した温度および期間を同様に使用することができる。UHT処理期間は、直接スチーム導入の方法においてはスチーム導入期間に相当する。]
[0034] UHT処理の後に、粉砕された植物材料と溶媒の混合物は、抽出を続けるためおよび所望の成分の収率を増加させるために、より低い温度で攪拌することができる。しかしながら、この工程は、本発明に従う方法の成功のために完全に任意でありそして必須ではない。]
[0035] 抽出が行われた後に、固体植物材料を液相から分離することができる。このために、当業者に知られている任意の装置、例えばデカンター、遠心分離機、ろ過装置、膜等を使用することができる。液相が分離された後に、溶媒を固体植物材料に再び加えることができ、そしてUHT処理を上記したとおりに行うことができる。しかしながら、この工程は本発明に従う方法の成功のために純粋に任意であり必須ではない。]
[0036] 液相からの所望の成分の単離および精製は、例えば沈澱、膜分離、蒸発等などの慣用の方法により行うことができる。生成物は、既知の方法を使用して、例えば、活性炭による処理、クロマトグラフィー、再結晶またはそれらの組み合わせにより着色した不純物をなくすることもできる。]
[0037] 本発明に従う方法の1つの態様において、植物成分は、イヌリン、特に長鎖イヌリンである。イヌリンは、例えば、チコリ(Cichorium intybus)、ダリア(Dahlis)、キクイモ(Helianthus tuberosus)またはチョウセンアザミ属(genus Cynara)の植物、例えばチョウセンアザミ(Globe artichokes)(Cynara scolymus/Cynara cardunculus L)およびカルドン(Cynara cardunculus L)から本発明に従う方法を使用して抽出されうる。チョウセンアザミ属(Cynara)の植物は、以後「チョウセンアザミ(artichoke)」と呼ぶ。イヌリンは、好ましくは、チョウセンアザミの根から抽出される長鎖イヌリンである。チョウセンアザミの根からのこの長鎖イヌリンは、GRP−RIを使用して決定された40より大きい重量平均重合度DPwを有する。計算においてモノマーの分子量として162g/モルが使用される。本発明に関して、用語「イヌリン」は、フルクトース分子のベータ−2−1−結合鎖からなるポリフルクタンを意味するものと理解されることを意図する。この鎖は、その端部に還元性アルファ−D−グルコース単位を有することができる。]
[0038] イヌリンの抽出のために使用されるチョウセンアザミの根は、粉砕の前に、例えば高圧クリーナーを使用して水による強い洗浄により任意の付着性不純物をなくすべきである。洗浄は、できる限り低い根物質の質量損失を保つために根の凍結状態において行うことができる。必要ならば、根は、例えばチョッピングにより最初に粗予備粉砕される(coarsely precomminuted)。更なる粉砕のために、シュレッダーまたは裁断ミルが好ましく、Hosokawa/AlpineからのRotoplex 28/40裁断ミルが特に有用であることが証明された。得られた生成物は、主に繊維質のピースの形態にある粉砕された根材料である。本発明の特に好ましい態様においては、チョウセンアザミの根をピースに粉砕しそして超高温処理の前にピューレ化する。先立つピューレ化は、UHT装置、特に管状熱交換器において高い収率および根/溶媒混合物の良好な取り扱いと結びついた非常に速い抽出を可能とする。ピューレ化は、慣用の装置において行うことができ、HosokawaからのRietz Desintegrator RA-12が特に有利であることが証明された。チョウセンアザミの根のピューレ化は、好ましくは<10℃、好ましくは<5℃の温度で水を添加して行われ、特に好ましくは氷水中で行われる。低温で処理する結果として、植物材料の酸化および分解プロセスは、殆どまたは完全にすら回避される。水の量は流動可能なピューレが得られるように調節され、流動可能なピューレはUHT装置、特に管状熱交換器において容易に取扱いできる。水/根重量比は、1つの態様においては、3/1〜7/1、好ましくは4/1〜6/1の範囲にある。]
[0039] イヌリンが植物成分である本発明の特定の態様においては、超高温処理は熱交換装置において向流法で行われる。]
[0040] UHT処理の後、チョウセンアザミの根と水の混合物は、抽出を連続するためおよびイヌリンの収率を増加させるために、より低い温度で攪拌されうる。10〜50秒の期間にわたり110〜150℃でのUHT処理は有利である。次いで後抽出を、攪拌しながら50〜100℃で15分までの期間にわたり行うことができる。しかしながら、後抽出は、本発明に従う方法の成功のために純粋に任意でありそして必須ではない。]
[0041] 本発明に従う方法を使用して得られうる更なる好ましい植物成分は、
a)フラボノイドおよびビフラボノイド、例えばアントシアニジン、オーロン、カテキン、カルコン、デオキシアントシアニジン、フラバノール、フラバノン、フラボン、イソフラボン、フラボノール、ジヒドロフラボノール、ロイコアントシアニジン、アメントフラボン、プロアントシアニジン、
b)クルクミノイド、例えばクルクミンI[ビス(フェルロイル)メタン]、デメトキシクルクミン[フェルロイル−(4−クマロイル)メタン]およびビスデメトキシクルクミン[ビス(4−クマロイル)メタン]、
c)シナモン葉油およびシナモン樹皮油の構成成分、例えばオイゲノール、リナロール、シンナムアルデヒド、サフロール、酢酸オイゲニル、酢酸シンナミルおよび安息香酸ベンジル、
d)テルペン、例えばピネン、ミルセン、ショウノウ、テルピネン、テルピネオール、リモネン、フェランドレン、酢酸リナリル、プロパン酸リナリル、カリオフィレン、カルボン、シネオール、ゲラニオールまたはファルネソール、
である。
更なる好ましい植物成分は、ポリフェノール、タンニン、リグナン、アントシアン、プロアントシアニジン、シリマリン、シリビン、シリクリスチン、シリジアニン、タキシフォリン、アネトール、シナリンおよびコパエンから選択される。]
[0042] 当業者は、どの植物から上記成分が得られるかを、これらの植物がここに明白に列挙されなくても、知っている。例として、ウコン、ショウガ、クスノキ属の種(cinnamomum species)(クスノキ科)、アニス、ウイキョウ、イチイ、例えばヨーロッパイチイ(Taxus Baccata)およびニチニチソウ属(catharanthus)、例えばニチニチソウ(Catharanthus roseus)を挙げることができる。]
[0043] 実施例を参照して本発明を以下に説明するが、一般的発明の概念をなんら制限するものと解釈されるべきではない。]
[0044] 実施例1
管状熱交換器におけるUHTによるチョウセンアザミの根の抽出
使用された出発物質は、オランダで2007年9月に収穫された「Concerto」品種のチョウセンアザミの根173kgであった。根のイヌリン含有率は全質量(水を含む)の17.40%であった。]
[0045] a)根の粉砕およびピューレ化
根を、装置のふるいを除去したHosokawa/Alpineからの裁断ミル28/40を使用して粉砕した。次いで水を根片に加え(水/根の質量比=5/1)、そして混合物を、HosokawaからのRietz-Desintegrator RA−12(使用したふるいのメッシュサイズ:1mm)を使用してピューレ化した。]
[0046] b)UHT処理
根ピューレの間接UHT処理を、HRS Spiratubeからの管状熱交換器において行った。処理を、300l/hの容積流で27秒の期間にわたり120℃で行った。]
[0047] UHT処理の後に、WestfaliaからのSDA230デカンターを使用して、固体を液体から分離した。47の重量平均重合度(GPCRI)を有するイヌリン13.5kgを含む水性イヌリン抽出物480kgを得た。]
[0048] 実施例2
直接スチーム導入(DSI)によるチョウセンアザミ根の抽出
使用された出発物質は、オランダで2007年9月に収穫された「Concerto」品種のチョウセンアザミの根114kgであった。根のイヌリン含有率は全質量(水を含む)の17.43%であった。]
[0049] a)根の粉砕およびピューレ化
根を、装置のふるいを除去したHosokawa/Alpineからの裁断ミル28/40を使用して粉砕した。次いで水を根片に加え(水/根の質量比=4/1)、そして混合物を、HosokawaからのRietz-Desintegrator RA−12(使用したふるいのメッシュサイズ:1mm)を使用してピューレ化した。]
[0050] b)UHT処理
根ピューレにおける水/根質量比は4/1であった。根ピューレはスチーム導入の結果として希釈されたので、5/1の水根比が最終的に得られた。120℃の温度を有するスチームを250〜300l/hの容積流で23秒の期間にわたりピューレに導入した。次いでサンプル中の微生物の量を、細胞計数により決定した。UHT処理の前に、106〜107のコロニー形成単位(cfu/g)の値が確認され、UHT処理後、値は<100cfu/gであったが、これにより微生物の不活性化が証明された。]
[0051] UHT処理の後に、硫酸マグネシウム0.5重量%および水酸化カルシウム1.0重量%をペーストに加えて、着色した成分を沈殿させた。次いでWestfaliaからのSDA230デカンターを使用して、固体を液体から分離した。44の重量平均重合度(GPCRI)を有するイヌリン7.0kgを含む水性イヌリン抽出物325lを得た。]
权利要求:

請求項1
植物成分の抽出のための方法であって、a)植物材料を粉砕し、b)粉砕した植物材料に溶媒を加え、c)粉砕した植物材料と溶媒の混合物を、95〜150℃で5〜300秒の期間にわたり超高温処理に供する、ことを含む方法。
請求項2
超高温処理を100〜150℃の温度で行う、請求項1に記載の方法。
請求項3
超高温処理を5〜200秒の期間にわたり行う、請求項1〜2のいずれかに記載の方法。
請求項4
超高温処理を、熱交換装置をとおして間接に行う、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
請求項5
超高温処理を向流法において行う、請求項4に記載の方法。
請求項6
熱交換装置が、管状熱交換器である、請求項4または5に記載の方法。
請求項7
超高温処理を、直接スチーム導入により行う、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
請求項8
溶媒が、水である、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
請求項9
植物成分が、イヌリンである、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
請求項10
植物材料が、チョウセンアザミ属からの根である、請求項9に記載の方法。
請求項11
根を片に粉砕しそして超高温処理の前にピューレ化する、請求項10に記載の方法。
請求項12
根を10℃以下の温度で水の添加によりピューレ化する、請求項11に記載の方法。
請求項13
植物成分が、ポリフェノール、リグナン、アントシアン、プロアントシアニジン、フラバノイド、ビフラボノイド、タンニン、シリマリン、シリビン、シリクリスチン、シリジアニン、タキシフォリン、クルクミノイドおよび/またはシナモン油から選択される、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
請求項14
植物成分が、テルペン、アネトール、コパエン、オイゲノールまたは酢酸オイゲニルから選択され、そして界面活性剤を溶媒に加える、請求項1〜8の1つに記載の方法。
請求項15
溶媒が水であり、そして共溶媒を水に加える、請求項1〜8の1つまたは請求項14に記載の方法。
請求項16
共溶媒がエタノールである、請求項15に記載の方法。
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同族专利:
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引用文献:
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